2025.10.19 01:2010/19 「日が登る」 三浦 遙 聖句:黙示7:9-17 ヨハネ黙示録7章には、あらゆる国民、種族、民族、言語の民が、白い衣を着て神の御座の前に立ち、「救いは神と小羊のもの」と叫ぶ姿が描かれています。彼らは地上で迫害を受け、殉教した人々です。その衣はキリストの血によって洗われており、彼らは勝利と清めを受けた者たちです。この描写は、苦しみを超えてなお信仰を守り抜いた者たちが、天の国で勝利と平和、...
2025.10.12 01:2010/12 「信仰の日々」 三浦 遙 聖句:2テサ3:6-132テサロニケ3章には「怠惰な生活を戒める」との厳しい勧告が記されています。パウロは、「昼も夜も苦労して働いた」と語り、宣教の傍ら、自らの生活費は自分自身の労働によって賄い、他者に負担をかけずに生きようとする強い意志を持って歩みました。特にパウロはテント職人と共に働いていたと他の箇所では記されています。それは、動物の皮をなめす仕事であり、差...
2025.10.05 01:2010/5 「愛に応える」 三浦 遙 聖句:エフェ5:1-5 エフェソ5章では「神に倣う者となり、愛の内に歩みなさい」と語られます。神の愛を受けている者として、その愛に応えるように、日々の歩みを整えていくこと、それこそが神との正しい関係を築く鍵であるという大切な教えです。キリストが私たちを愛し、献身的に生き、十字架に至るまで神に従われたように、私たちもまたその愛に倣い、愛によって歩むよう招かれてい...
2025.09.28 01:209/28 「まずは私から」 三浦 遙 聖句:ヤコブ2:8-13 教会の交わりは、誰に対しても分け隔てなく開かれているべきです。しかし現実には、私たちはつい人間的な価値観で人を判断し、見た目や立場によって心の距離を置いてしまうことがあります。ヤコブ2章では、そのような分け隔てに対する厳しい警告が語られています。ヤコブの手紙では「律法全体を守ったとしても、一つでも過ちを犯すなら、すべてにおいて有罪となる...
2025.09.07 01:309/7 「見捨てない」 三浦 遥 聖句:ロマ8:18-25 パウロはローマの信徒への手紙の中で、「現在の苦しみは、将来わたしたちに現されるはずの栄光に比べると、取るに足りない」と記しました。この苦しみとは、単なる個人的な悩みや一時的な問題ではなく、すべての被造物が共に味わっている、深い呻きのような痛みのことです。被造物とは、神によって創造された自然界、動物、人間など、この世界に存在する...
2025.08.31 01:308/31 「〇〇家の皆さん」 三浦 遙 聖句:コロ3:18-4:1 聖書が語る「家族」のあり方を、現代の私たちはどう受け取るべきでしょうか。コロサイ書3章18節から4章1節には、「妻は主に従うように、夫に従いなさい」とも読めるような家庭内の役割に関する教えが記されています。現代社会では人権侵害とも取れる発言です。しかしこの言葉は単なる従属関係の押し付けではなく、「主にある交わり」としての新しい共同体の姿...
2025.08.24 01:308/24 「絶望の隣は希望」 三浦 遙 聖句:使徒20:17-38 80年前のヒロシマ・ナガサキの原爆投下、そして終戦・敗戦から今日まで、私たちは幾度となく「平和とは何か」を問い続けてきました。苦しみの歴史をただ悲しむのではなく、同じ過ちを繰り返さぬよう、記憶を受け継ぎ、祈りを絶やさないこと。そこに、キリスト者の大切な使命があると信じます。聖書においても、苦難は決して他人事ではありません。エレミヤは神に...
2025.08.17 01:308/17 「今を見つめる」 三浦 遙 聖句:使徒9:26-31 サウロはユダヤ教徒としてキリスト者を迫害してきました。しかし、復活のイエスに出会い、回心し、キリスト教最大の宣教者へと変えられていきます。そんなサウロを当時の使徒達は受け入れられませんでした。迫害者であるサウロが変わったことを信じられなかったのです。当時の使徒達の懸念はよく分かります。キリスト者の中には殉教者も出ていましたし、ユダヤ教か...
2025.08.03 01:308/3 「受け入れ合う平和」 三浦 遙 聖句:ロマ9:19-28 平和聖日を迎える度に「今は平和だろうか」と問わざるを得ません。世間には痛々しい情報が溢れ、怒りと悲しみに満ちています。私たちの弱さ故に「主よ、何故?」と問うこともあるでしょう。神の御心を人間が完全に理解することはできません。いかに不公平で不条理に思える事柄であっても、その内に神の計画が進められているのです。ローマの信徒への手紙9章では、...
2025.07.27 01:307/27 「神との繋がり」 三浦 遙 聖句:使徒19:11-20 7月の第2日曜日は部落解放祈りの日でした。私たちは「争いがなくなりますように」「平和になりますように」「差別がなくなりますように」と祈ります。しかし、そう祈る私たち自身の内に争いはないでしょうか。差別からの解放を願う私たちが、差別をしている側である可能性はないでしょうか。祈る私たちは、どんな立場で、どんな存在として祈っているのかというこ...
2025.07.13 01:307/13 「足りないものは無い」 三浦 遙 聖句:使徒4:32-37 使徒達の働きによって形作られた初期キリスト教会という共同体は、心も思いも一つにし、また財産を共有することで困窮者が出ないように助け合ったとあります。宣教の中では、使徒達が「大いなる力(奇跡)」によって、主の復活を証しし、その言葉に導かれた人々が共同体を形成していったのです。使徒達の働きは、イエスの教えに従うものでした。持ち物を共有するあ...
2025.07.06 01:307/6 「献身とは」 三浦 遙 聖句:2コリ8:1-15 「豊かさ」の捉え方は人それぞれ異なるものです。言い換えれば、私たちの生きる世界には、目に見えるものの「豊かさ」だけではないということです。現代社会における豊かさは「沢山もらう、多くを持っている」意味での裕福さが多いですが、使徒パウロが手紙を通して示すのは「神の恵み」によって満たされていくことでした。今回の箇所では、エルサレム教会への経済...