12/29 「ずっと一緒」 三浦 遙   聖句:ヨハネ1:1-14

 ヨハネ福音書は、4つの福音書の中で一番最後にまとめられたものです。言い換えれば、マタイ、マルコ、ルカというイエスの物語を既に読んでいる人々に向けて記されたものといえるかもしれません。少し独特な表現の言葉ですが、1章の前半では救い主イエス・キリストの本質と生涯をまとめた言葉が記されていました。

 「初めに言があった」から始まるこの文章。「言」という単語はギリシア語の「ロゴス」を訳したもので、「神の意志」と訳すことができます。それ以上に、「救い主イエス」と置き換えた方が読みやすいかもしれません。イエスという神の言葉は世の始まりから存在し、この地上に下り、人々のために歩まれたこと。しかし、世の人々や闇はイエスを拒絶してしまったことが示されていました。言葉は聖書においても重要なものとして示されていますが、わたし達にとっては扱いが難しいものです。毎週の礼拝を通して示される御言葉も、日々の言葉であっても、当たり前にあるもので、時には軽んじてしまうこともあります。しかしクリスマスに読んだ「あしあと」の詩においても示されるように、当たり前にあるものがわたし達に大きな支えを与えくれる。孤独を感じ、神様に失望してしまう時、目には見えず、気がつかないうちに、世の始まりからおられるイエスがわたし達とずっと一緒にいてくださり、支えてくれるように、軽んじてしまうものの中にこそ、わたし達を支え、励ましてくれる言葉があることを思い起こしていきたいと願います。

 何よりもクリスマスの出来事はそのイエスが今まさに苦難の只中にある人々とも共におられるという喜びと希望を示すものです。だからこそ、その「あなたは1人じゃない」というメッセージをわたし達から伝えていくことができますように。2024年の歩みも良いことばかりでは無かったかもしれませんが、多くの支えや祈りがあったことに感謝しつつ、新しい一年の歩みも主によって支えられ、またわたし達も支え合っていきたいと願います。今年一年も大変お世話になりました。2025年もどうぞよろしくお願い致します。

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